SCSIとは?
SCSI (Small Computer System Interface) は、コンピューターと周辺機器の間で使用されるシステムレベルインターフェイスのプロセッサ規格です。
主にハードディスク、フロッピードライブ、光ドライブ、プリンタ、スキャナなどの周辺機器とコンピューターなどのハードウェアの間のデータのやりとりを行うインタフェース規格の一つであります。
SCSIはハードドライブに最も一般的に使用されているドライブの規格です。SCSI インタフェースを備えたハードドライブは SCSI ドライブであり、「スカジー」ドライブとも呼ばれます (SCSI は「スカジー」と発音されます)。
SCSIは何度か規格を更新し、速度の向上や機能の追加が行われています。
- SCSI-1 (X3.131-1986)、1986年に公開され、40 Mbps (5 MB/秒)となります。
- SCSI-2 (X3.T9.2/86-109)、1990年に公開され、1994 年にさらに改訂され、Fast SCSI のサポートで80 Mbps (10 MB/秒)となり、Fast-Wide SCSI のサポートで 160 Mbps (20 MB/秒) を実現しました。
- SCSI-3、1995年公開され、その全体的な範囲に一連の小規模な標準が含まれていました。ほとんどのSCSI-3規格はUltra (場合によってはFastまたはWide) という用語で始まります。現在のSCSI技術は最大 640 MB/秒の転送が可能です。
SCSI ハードドライブは、ほぼ20年にわたってエンタープライズコンピューティングの基盤となってきました。SCSIドライブは、通常、容量はそれほど大きくありませんが、データ転送速度が速いです。
サーバードライブとして、通常のコンピュータードライブと比較すると、SCSI ハードドライブには次の特性があります。
- 高速:SCSIドライブは通常、回転速度が高く、毎分7200回転または10000回転、あるいはそれ以上の速度に達することもあります。そのため、平均アクセス時間はより短くなり、外部伝送速度と内部伝送速度が高くなります。これもSCSIドライブの容量が小さい理由の1つでもあります。
- 高信頼性:SCSI ハードドライブは、主に中規模および大規模のサーバーやハイエンド ワークステーションで使用されます。ですから、ほとんどのメーカーは、データの安全性を確保するために、S.M.A.R.T 技術やその他の高度な技術を採用します。
- 低い CPU 使用率:SCSIシステムでは、ディスクシステムとコンピューター間のデータフローを処理する作業は専用のコントローラーによって完了するため、SCSI ドライブのCPU使用率は極めて低くなります。
- ホットスワップのサポート:この機能により、サーバーを停止せずにハードディスクを取り外したり挿入したりすることができ、オペレーティング システムはハードディスクの変更を自動的に認識します。
SCSIとSAS
SAS (Serial Attached SCSI) は、従来のパラレルSCSIバスとは異なり、ポイントツーポイントリンクを使用したシリアル通信を介してデータ転送を行います。SASとパラレル SCSI両方もSCSI コマンドセットを使用しているので、SAS 製品は以前のSCSI技術を採用したデバイスと互換性があります。
つまり、SASは古いパラレルSCSI技術に取って代わり、エンタープライズ環境におけるパラレル SCSI の代替として人気が高まっています。SASとSCSIを比較すると、SASには色々なメリットがあります。例えば:
- より速い速度:SAS-1、2004 年に開発され、3.0 Gbit/秒。SAS-2、2009 年2月から利用可能、6.0 Gbit/秒。SAS-3、2013年3月から利用可能、12.0 Gbit/秒。SAS-4、2017年に完成、22.5 Gbit/s (「24G」と呼ばれる)。SAS-5、開発中、45 Gbit/秒。
- 点から点までの連接:この技術は、SCSIでよく発生するリソース競合の問題を修正し、デイジーチェーン接続の速度低下を軽減します。各デバイスに専用の信号パスを提供して、最大の帯域幅を確保します。
- 高度なデータ転送方式:SCSIは半二重通信で動作しますが、SASは全二重通信をサポートします。全二重通信でのデータ操作により、最も効果的なデータスループットを確保することができます。
- クロックスキューの問題:SCSIシステムではクロックスキューの問題があります。これにより、システムクロック周波数の低下とシステムパフォーマンスの低下を引き起こします。SASはこの問題を修正します。
- より多くのデバイスが接続でき:SASではエクスパンダーを介して最大 65,535 台のデバイスが接続できます。パラレルSCSIでは1つのチャネルで8台や16 台のデバイスに制限されます。
- デュアルドメインSAS:SAS デバイスはデュアルポートを備えており、冗長バックプレーンまたはマルチパス I/O を可能にします。
- SATAデバイスとの互換性:SASはシリアルATA (SATA)バージョン2以降とのオプションのある互換性を提供します。これにより、SATA ドライブをほとんどのSASバックプレーンまたはコントローラーに接続できるようになります。
- フォームファクターの増加:すべてのSCSIドライブは 3.5 インチですが、SAS ドライブはただ2.5がるため、小さいサイズのPCも使用できます。
- 大容量:SCSIドライブは 300 GB までですが、SAS ドライブはより大きな容量 (1 TB 以上) が実現できます。
SCSIとSATA
SATA (Serial AT Attachment)は、ホストバスアダプタをハードディスクドライブ、光ドライブ、ソリッドステートなどの大容量ストレージデバイスに接続するコンピューターバス インタフェースです。SATA の速度は次のとおりです。
- SATA 1.0、2003 年に公開、1.5 Gbps (150 MB/秒)。
- SATA 2.0、2004 年に公開、3 Gbps (300 MB/秒)。
- SATA 3.0、2009 年に公開、6 Gbps (600 MB/秒)。
- SATA Express、2013 年に公開、16 Gbps (1969 MB/秒)。
SCSIドライブとSATAドライブに関しては、どちらも半二重であることを除いて、ほとんど類似点はありません。違いとしては、サーバーのハードドライブと PC のハードドライブの違いがすべてあります。
SATAドライブは、主に個人的なコンピューターで広く使用されます。SATAドライブを使用してRAIDを構成する人もいますが、これらのドライブは通常、ローエンドサーバーで使用されます。でもSCSIドライブとSASドライブは通常、中等または高級のサーバーやハイエンドのワークステーションで使用されます。
さらに、SCSIドライブは SAS ドライブによってほぼ代替されていますが、SATAドライブは現在でもとても人気があります。多くのメーカーが2.5インチのSATA SSDおよび M.2 SATA SSD などを製造していて、これらのSATA SSDが最近に代わられることはないと考えています。他に、大容量のハードドライブ (例えば8 TB、10 TB、14 TB など) では。SATA 3.0 インタフェースを選択して使用する傾向があります。
しかし、個人用ノコンピューターの面で、特にSSD分野では、PC IE NVのDSAはSATA よりも更に高速であるため、SATAは代わられる可能性もあります。SATA Express があっても、この傾向を依然として続きます。
外付けSCSIハードドライブ
SCSI ドライブは、通常の SATA ハードディスク ドライブよりも高速です。コンピューターでSCSIドライブを続き使用することもできますが、SATA SSD、PCIe NVMe SSD、またはSASドライブに切り替えた場合は、外付けSCSI ドライブを外部ドライブとして使用することをお勧めします。
SCSI ハードドライブを外付けドライブに変換することで、ドライブのパフォーマンスに影響しますが、これも元のドライブが無駄にすることも防ぎます。外付け SCSI ハードドライブとして作成するには、SCSI – USB アダプタが必要です。このアダプタを購入する際は、以下のヒントピに注意してください。
このアダプタを使用すると、SCSIドライブをコンピューターのUSB ポートに接続し、ドライブを外付けドライブとして管理し、ドライブ内のデータにアクセスできるようになります。
MiniTool Partition Wizardでドライブを管理する
どのドライブを使用する場合でも、コンピューター上のドライブを管理する必要があります。 MiniTool Partition Wizard を使用すると、ドライブについて色々な操作が簡単に行えます。さらに、コンピューター上のすべてのデータをSCSI ドライブにバックアップしたり、SCSI ドライブからデータを回復したりする場合は、MiniTool Partition Wizard も適しています。
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MiniTool Partition Wizard を使用してコンピューターを SCSI ドライブにバックアップする場合は、次のチュートリアルを参照してください。
ステップ1:上記のボタンをクリックして、MiniTool Partition Wizard をダウンロードします。このツールを起動し、メインインターフェイスに移動します。バックアップしたいディスクを右クリックし、コンテキストメニューから「コピー」を選択します (選択したディスクがシステムディスクではない場合、この機能が無料に利用できます。)
ステップ2:ウィザードに従って、行先ディスク(ここは外付けSCSI ハードドライブを指す)を選択します。行先ディスクのデータはすべて破棄されることにご注意ください。次のウィンドウで変更内容を確認して「次へ」ボタンをクリックします。
ステップ3:メインインターフェイスの左下にある、「適用」ボタンをクリックします。保留中の操作を実行します。
MiniTool Partition Wizardを使用してSCSIドライブからデータを回復したい場合、ここにチュートリアルがあります。これは無料な機能ではないことにご注意ください。
ステップ1:「データ復元」をクリックします。次に、「論理ドライブ」セクションで SCSI ドライブにマウスを移動して、「スキャン」をクリックします。
ステップ2:スキャン処理が完了したら、復元するデータを選択し、「保存」ボタンをクリックします。ポップアップしたウィンドウで適切なディレクトリを選択します。データの上書きを防ぐために、元より異なるパスを選択してください。
コンピューターのデータをSCSIドライブにバックアップしたり、SCSIドライブからデータを復元したりする場合は、この投稿を読んでみてください。Twitterでシェア
結語
本記事では、SCSI とは何ですかおよびSCSIとSAS、SATAの異なりも紹介します。また、SCSIドライブにデータをバックアップする方法、SCSIドライブからデータを復元する方法も提供します。お役に立てれば嬉しいです。
また、MiniTool Partition Wizardを使ってバックアップしたりデータを復元したりする時に、何の問題に遭ったら、[email protected]までお気軽にお問い合わせください。できるだけ早くご返信いたします。
SCSIドライブについてよくある質問
ただし、SCSIがSerial Attached SCSI (SAS) を意味する場合、一部のSASドライブ自体はSSDですから、この比較は無意味になります。