Windows 11をインストールするためにセキュア ブートを有効化/回避する方法

Windows 11とセキュアブート

Windows 11 は、2021 年 10 月に Microsoft によって正式にリリースされた Windows NT オペレーティング システムの最新バージョンで、その前身である Windows 10 (2015) への無料アップグレードです。お使いのパソコンがWindows 11の最小システム要件を満たしていれば、無料でインストールすることができます。

全体として，Windows11はコンピューターのハードウェアに対する要件が高いわけではなく，市場に出回っているほとんどのコンピューターのスペックで基本的に満たすことができます。しかし、アップグレードの過程で、Windows 11をスムーズにインストールするためには、パソコンにセキュアブートを有効にしておく必要があることがわかりました。

セキュアブートとは

セキュアブートとは、UEFI ファームウェアを有効にしたほとんどのマザーボードで利用できるセキュリティ機能です。この機能が有効になる場合は、マザーボードに搭載されるオペレーティングシステムやハードウェアドライバーは、OEM（相手先商標製品製造会社）によって設定されたキーの認証に合格する必要があります。

もしソフトウェアが認証を取得できない場合、マザーボードはそのロードを拒否します。つまり、セキュアブートは、OEMから提供された信頼できるソフトウェアのみで、コンピューターを起動させることができるのです。これにより、悪意のあるソフトウェアがブートセクターに侵入し、感染することを防ぐことができます。

PCのセキュアブート状態を確認する方法

セキュア ブートが無効になっている場合は、Windows 11へのアップグレード時やMicrosoft社が提供するPC Health Checkアプリを使用してWindows 11の互換性を確認する際に、「PCはセキュアブートをサポートしている必要があります」というメッセージが表示されることがあります。この問題は、Windows 11のアップグレードを失敗させることになります。

そのため、Windows 11をインストールする前に、お使いのパソコンのセーフブート機能の状態を確認する必要があります。以下、詳しい手順を説明します。

1. 「Windows + R」キーを押して、「ファイル名を指定して実行」ボックスを開きます。
2. 「実行」ボックスに「msinfo32」と入力し、Enterキーを押すと、「システム情報」ウィンドウが表示されます。
3. 画面右側を下にスクロールして、「BIOSモード」と「セキュア ブートの状態」という２つの項目を見つけます。「BIOSモード」がUEFIで、「セキュア ブートの状態」が「有効」であれば、このPCのセキュア ブートが有効になっていることを指します。

場合によって、PCのセーフブートの状態が無効になっていることがあります。これは、その機能がオフになっているか、サポートされていない可能性があることを示しています。いずれの場合も、セキュアブートを有効にしてから、Windows 11をインストールする必要があります。ここでは、セキュアブートを有効にする方法について説明します。

ケース1．セキュアブートの状態が無効の場合

PCのセキュア ブート機能が無効になっている場合 (BIOS モードは UEFI のままである必要があります) 、ファームウェア設定に入り、セキュア ブートを有効にしたら問題を解決できます。詳細手順は以下の通りです。

ステップ1：Linux OSなど、セキュア ブートと互換性のないソフトウェアをアンインストールします。

ステップ2：UEFIファームウェアの設定画面に入ります。

• Windows 10から、「Windows」→「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」と進みます。
• 「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」ボタンをクリックします。
• PCが再起動したら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェアの設定」を選択します。
• 「再起動」をクリックすると、PCがファームウェアで起動します。

ステップ3：ファームウェアの設定でセキュアブートを有効にします。

• ブート設定またはセキュリティ設定のページを開きます。
• Secure Bootの項目があり、その状態が「Enabled」になっていることを確認します。
• 変更を保存して、ファームウェアを終了します。

その後、Windows 11へのアップグレードを開始し、「このPCはセキュア ブートをサポートしている必要があります」というメッセージは再度表示されるかどうかを確認します。

おすすめ記事：対処法：このPCではWindows11を実行できません

ケース2．PCがセキュアブートに対応していない場合

また、セキュア ブートの状態が「サポートされていません」で、BIOSモードが「レガシ」になっていることがあります。これは、お使いのシステムがMBRディスクにインストールされていることを指します。

通常、システムディスクが MBR スタイルの場合、Legacy (BIOS とも呼ばれる) モードで起動する必要があります。一方、システムディスクがGPTスタイルであれば、UEFIモードでブートされます。MBR/GPT と Legacy/UEFI についてもっと知りたいなら、以下の投稿を読んでください。

• MBR VS GPT：どちらがSSDに最適ですか？
• UEFIとBIOS、どっちがいい？

しかし、Legacyブートモードはセキュアブート機能をサポートしていないため、セキュアブート状態が 「サポートされていません」 になっています。この問題を解決するには、システムディスクをMBRからGPTに変換し、それに対してUEFIブートモードとセキュアブート機能を有効にする必要があります。

ここでは3つの方法をご紹介しますので、ご自分のニーズに合わせてお選びください。

方法1．MBR2GPTを使用する

MBR2GPTはWindowsが提供するツールで、通常はWindowsSystem32に格納されています。また、このツールは64bitのWindows10バージョン1703以降でのみ利用可能です。ここでは、MBR2GPTを使用して、システムディスクをMBRからGPTに変換する方法について説明します。

1. Windowsの検索バーに「cmd」と入力すると、「コマンドプロンプト」アプリが表示されます。
2. このアプリを右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
3. コマンドプロンプトのウィンドウで、「mbr2gpt /convert /disk: 0 /allowfullOS」と入力し、Enterキーを押します。ディスク0は通常システムディスクです。

変換処理が完了した後、PCのブートモードをLegacyからUEFIに切り替える必要があります。詳細手順は以下の通りです。

1. PCをシャットダウンします。
2. PCの電源を入れ、PCのブランドロゴが表示されたらすぐにBIOSキーを押してファームウェア設定画面に入ります。BIOSキーはPCの機種によって異なる場合がありますが、Del、Esc、F2キーを押してみてください。
3. ファームウェアの「Boot」タブで、ブートモードを「Legacy」から「UEFI」に変更します。
4. 変更を保存し、ファームウェアを終了します。すると、PCが自動的に起動します。その後、Windows 11のアップグレードまたはインストール処理を実行できます。

おすすめ記事：Windows 10でMBR2GPTの変換失敗エラーを簡単に修正する方法

方法2．Windows 11のインストールメディアを使用する

ステップ1：Windows 11のダウンロードページにアクセスして「Windows 11インストールメディアを作成する」セクションの下にある「今すぐダウンロード」ボタンをクリックします。すると、MediaCreationToolW11ツールが入手できます。

ステップ2：MediaCreationToolW11ツールを使用して、Windows 11インストールUSBドライブを作成します。

• 少なくとも 8GB の空のUSBドライブをパソコンに挿入します。
• MediaCreationToolW11ツールを起動し、使用許諾契約書に同意します。
• 「別のPCのインストールメディアを作成する(USB フラッシュドライブ、DVD、またはISOファイル)」オプションを選択し、「次へ」をクリックします。
• 言語、エディション、アーキテクチャを選択し、「次へ」をクリックします。
• 「USBフラッシュドライブ」を選択し、「次へ」をクリックします。
• 接続したUSBドライブを選択し、「次へ」をクリックします。あとは、処理が終了するのを待つだけです。

ステップ3：Windows 11インストール用USBドライブからPCを起動します。

• BIOSキーでファームウェア設定画面に入ります。
• ファームウェアの「Boot」タブで、USBドライブを最初のブートデバイスとして設定します。
• 変更を保存し、ファームウェアを終了します。PCはWindows 11インストール用USBドライブから自動的に起動します。

ステップ4：システムディスクをMBRからGPTに変換します。

• Windows セットアップウィザードで、「次へ」 をクリックします。
• 次のインターフェイスで、Windowsセットアップウィンドウの左下にある「コンピューターを修復する」ボタンをクリックします。
• 続いて、「トラブルシューティング」> 「コマンドプロンプト」に進みます。
• コマンドプロンプトの黒いウィンドウで「diskpart」と入力し、Enterキーを押します。
• 「list disk」と入力し、Enterキーを押します。コンピューター上のすべてのディスクが一覧表示されます。
• 「select disk 0 」と入力し、Enterキーを押します。
• 「clean」と入力してEnterキーを押すと、ディスク上のすべてのデータが削除されます。
• 「convert gpt」と入力し、Enterキーを押します。

その後、PCの電源を切り、再度ファームウェアを起動して、ブートモードをUEFIに切り替えます。その後、Windows 11インストール用USBドライブからPCを起動し、Windows 11のインストール作業を完了させます。

方法3. MiniTool Partition Wizardを使用する

MBR2GPTと同様に、MiniTool Partition Wizardは、データも失うことなくシステムディスクをMBRからGPTに変換することができます。さらに、MiniTool Partition Wizardはより広い適用範囲を持っています。Windows Vista/7/8/10/11などの汎用システムで実行することができます。

ここでは、MiniTool Partition Wizardを使用して、MBRをGPTに変換する方法について説明します。

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ステップ 1：MiniTool Partition Wizard を起動します。システムディスクを右クリックしてコンテキストメニューから「MBRディスクをGPTに変換」オプションを選択します。次に、警告メッセージがポップアップされたら「OK」をクリックして続行します。

ステップ2：「適用」ボタンをクリックして、保留中の操作を実行します。

変換が完了したら、PCのブートモードをUEFIに切り替えます。その後、PCは再びWindowsで起動します。Windows 11のアップグレードまたはインストールを実行することができます。

Windows 11のインストール時にセキュアブートを回避する方法

セキュア ブートを有効にするのが面倒な場合は、Windows 11のインストール時にそれを回避することも可能です。 詳細手順は以下の通りです。

Windows 11のインストールアシスタントを使ってWindows 11にアップグレードする場合：

• 「Win + R」キーを押して、「ファイル名を指定して実行」ボックスを表示します。
• 「実行」ボックスで「regedit」と入力し、Enterキーを押してレジストリエディタを開きます。
• ComputerHKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMSetupパスに移動します。
• 「Setup」項目を右クリックし、「新規」 > 「キー」を選択します。
• キーに「LabConfig」という名前を付けます。
• 「LabConfig」キーを右クリックし、「新規」 > 「DWORD（32ビット）値」を選択します。
• 値に「BypassSecureBootCheck」という名前を付けます。
• 「BypassSecureBootCheck」をダブルクリックし、値のデータを「1」に変更し、「OK」をクリックします。

USBドライブを使用してWindows 11をインストールする場合：

• Windowsのセットアップウィザードが起動したら、キーボードのShift+F10キーを押して、コマンドプロンプトを開きます。
• コマンド「regedit」を入力し、Enterキーを押してレジストリエディタを開きます。
• 次に、このツールを使ってSecure Bootのチェックを開始します（手順は同じです）。その後、Windows 11のインストールを続行できます。

おすすめ記事：Windows 11のセキュリティ要件を回避する方法- 最新の 2 つの方法

Windows 11でセキュアブートを無効にできるのか

Windows 11をインストールした後、セキュアブート機能を無効化することができます。具体的な方法は、Windows 10と同じです。ただし、Windows 11のセキュアブートを無効にした場合、一部の機能などに影響が出る場合があります。

1. Windows Helloが動作しない。セキュアブート機能を無効にする前に、Windows Helloを無効にする必要があります。そうしないと、Windowsに入ることができません。
2. お使いのPCがValorantなどの一部のゲームと互換性がない可能性があります。
3. Windows 11 の セキュアブートを無効にする前に BitLocker を有効にしていた場合、PC を起動するたびにキーを使用して手動で復号化する必要があります。
4. WSLはセキュアブートを必要とするため、PCでWSLを実行することはできません。

結語

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