BIOSはコンピュータの重要なファームウェアであり、電源を入れたときにハードウェアを初期化し、オペレーティング システムを読み込む役割を果たします。 BIOSを定期的に更新すると、潜在的なハードウェアの互換性の問題を回避し、システム パフォーマンスを向上させ、最新のセキュリティ パッチを取得できるので、非常に重要です。しかし、BIOSの更新は常にスムーズに進むとは限らず、BIOS回復モードに入ったり、ディスク容量が足りなかったり、EZ-Flashユーティリティが正しく動作しなかったりなど、様々な問題に遭遇することがあります。ここは、ASUSマザーボードのユーザーが頻繁に遭遇するエラー「選択したファイルはUEFI BIOSではありません」に焦点を当てます。
多くの技術フォーラムやコミュニティで、この問題について助けを求めるユーザーを見かけます。例えば、ASUSの公式フォーラムでは、あるユーザーが次のように説明しています。
ASUSで「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーが発生しました。こんにちは、私のBIOSバージョンは0602で、それを0701に更新したいと考えています。ASUSの公式サイトからファイルをダウンロードし、EZ-Flash 2を実行しましたが、ファイルを選択すると「選択したファイルはUEFI BIOSではありません」と表示されます。何か考えられる原因はありますか？よろしくお願いします。https://rog-forum.asus.com/t5/other-motherboards/r4be-bios-update-saying-not-a-uefi-bios/td-p/552378
「選択したファイルはUEFI BIOSではありません」エラーの原因
ユーザーの投稿によると、ローカル ドライブまたはUSBフラッシュ ドライブからUSBフラッシュドライブからBIOSを更新しようとすると、「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーが発生することがあります。原因としては、次のような状況が考えられます。
- USBドライブのファイルシステムが非互換：BIOSを更新するためのUSBドライブは、FAT32またはFAT16のファイルシステムでフォーマットする必要があります。NTFSやexFATなどの他の形式を使用すると、BIOSが更新ファイルを認識できない場合があります。
- BIOSファイルとマザーボードのモデルの不一致：ダウンロードしたBIOS更新ファイルは、マザーボードのモデルと完全に一致している必要があります。わずかな違いでもこのエラーが発生する可能性があります。そのため、必ずマザーボードのモデルを再確認し、適切なBIOSファイルをダウンロードしてください。
- BIOSファイル名が変更されている：一部のユーザーは、利便性のためにBIOSファイル名を変更することがあります。ただし、これによりBIOS更新プログラムがファイルを認識しなくなる可能性があります。 BIOSファイルの元の名前を保持することをお勧めします。
- BIOSファイルの解凍エラー：BIOS更新ファイルは通常、圧縮ファイルとして提供されます。このエラーは、ファイルの破損や欠落など、解凍プロセス中のエラーによって発生する可能性があります。必ず信頼できる解凍ソフトウェアを使用し、解凍したファイルを慎重に確認してください。
- BIOSセットアップの干渉：高速ブートやセキュア ブートなどの特定のBIOS設定は、BIOS更新プロセスに干渉する可能性があります。 BIOSを更新する前に、これらの機能を一時的に無効にすることをお勧めします。
「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーの対処法
さまざまなフォーラムやコミュニティで、多くのユーザーが「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーに遭遇していることがわかりました。ユーザーの投稿とフィードバックを分析して、8つの効果的な解決策をまとめました。次に、これらの解決策を1ずつ詳しく説明して、この問題を迅速にトラブルシューティングして解決できるようにします。
方法1：BIOSファイルがマザーボードのモデルと一致していることを確認する
間違ったBIOSファイルをダウンロードすることは、「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーの一般的な原因の1つです。そのため、BIOS更新を行う前に、ダウンロードしたBIOSファイルがお使いのマザーボードモデルと完全に一致しているかどうかを再度ご確認ください。
マザーボードのモデルは次の 2 つの方法で確認できます。
1. ケースのラベルを確認する：ほとんどのマザーボードには、マザーボードのモデル情報が印刷されたラベルが付いています。
2. システム情報ツールを使用する：
- Win + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログ ボックスを開き、「cmd」と入力してEnterキーを押します。
- コマンド プロンプト ウィンドウに入ったら、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
wmic baseboard get product,manufacturer,version,serialnumber
このコマンドは、マザーボードの製造元、モデル、バージョン、シリアル番号などの情報を表示します。
マザーボードのモデルを確認したら、以下の手順に従って正しいBIOSファイルをダウンロードしてください。
- 公式ASUSダウンロード センターにアクセスします。
- 検索ボックスにマザーボードのモデル番号を入力し、Enterキーを押します。
- 検索結果ページで、マザーボードのモデルを見つけてクリックします。
- 「ドライバーとユーティリティ」→「BIOSとファームウェア」タブに移動します。
- 「ダウンロード」ボタンをクリックして、オペレーティング システムのバージョンとBIOSバージョンに対応するBIOSファイルをダウンロードします。
ダウンロードが完了したら、BIOSを再度更新して、「選択したファイルはUEFI BIOSではありません」というエラーが解決されるかどうかを確認します。
方法2：セキュアブートを無効にする
セキュア ブート機能は、システムの起動時にマルウェアが読み込まれるのを防ぐように設計されていますが、BIOS更新プロセスに干渉する可能性もあります（特にEZ FlashツールとUSBフラッシュ ドライブを使用する時）。したがって、セキュア ブートを有効にしている場合は、BIOSを更新する前に一時的に無効にすることをお勧めします。
セキュア ブートを無効にする手順は次のとおりです。
- コンピュータの電源を切り、完全にオフした状態を確認します。
- コンピュータを再起動し、マザーボードのロゴ画面が表示されたらDelキーまたはF2キーを連打してBIOSセットアップ プログラムに入ります。（一部のモデルでは、Esc、F1、F8、F10などの他のキーを使用してBIOSに入る場合があります。マザーボードのマニュアルを参照してください）。
- キーボードの矢印キーを使用して、カーソルを「Boot」または「Security」タブに移動します。
- 「Secure Boot」オプションを見つけて、「Disabled」に設定します。
- F10キーを押して変更を保存し、BIOSセットアップを終了します。コンピュータは自動的に再起動します。
方法3：USBドライブを完全にフォーマットする
前述のように、USBドライブのファイル システムはBIOS更新の互換性問題に関係しています。不適切なファイル システムを使用すると、「選択したファイルはUEFI BIOS ではありません」というエラーが発生する可能性があります。これを除外するには、USBドライブを完全にフォーマットして、ドライブ上の潜在的な問題をクリアしてから、適切なファイル システムを再作成してみてください。
どのファイル システムを選択すべきかは、USBドライブのサイズとBIOSの更新方法によって異なります。
- 小さい容量のUSBドライブ（16 GB以下）：FAT16ファイル システムでフォーマットすることをお勧めします。
- 中容量USBドライブ（32GB – 120GB）：FAT32ファイル システムでフォーマットすることをお勧めします。
- 大容量USBドライブ（120 GB以上）：exFATファイル システムでフォーマットすることをお勧めします。
- ローカル ハード ディスク（HDDまたはSSD）：NTFSファイル システムでフォーマットすることをお勧めします。
次に、以下の２つの方法を使用してUSBドライブをフル フォーマットできます。
方法1：ディスク管理を使用する
- 「スタート」メニューを右クリックし、「ディスクの管理」を選択します。
- 「ディスクの管理」ウィンドウで、USBドライブを見つけて右クリックし、「フォーマット」を選択します。
- 「フォーマット」ウィンドウで、必要なファイル システム（FAT32、exFAT、またはNTFS）を選択し、その他のオプション (アロケーション ユニット サイズやボリューム ラベルなど) を設定します。
- 「クイックフォーマットする」のチェックを外します。
- 「OK」をクリックしてフォーマットを開始します。
方法2：MiniTool Partition Wizardを使用する
Windowsの標準ディスク管理ツールは基本的な機能を提供しますが、USBドライブの詳細なフォーマット操作が必要な場合、サードパーティ製のディスク管理ツールを使用する方が適切です。ここでは、強力で使いやすいディスクパーティション管理ソフトウェア「MiniTool Partition Wizard」をおすすめします。
このソフトウェアは、USBドライブをFAT16、FAT32、exFAT、NTFSなどのさまざまなファイルシステムに簡単にフォーマットできるだけでなく、パーティションのサイズ変更や移動、 パーティション形式の変換（例：NTFSをFAT32に変換、MBRをGPTに変換）、パーティションやディスクのコピー、データ復元、MBRの再構築などの多彩な機能も提供しています。
MiniTool Partition Wizardを使用してUSBドライブを完全にフォーマットする方法は次のとおりです。
MiniTool Partition Wizard Freeクリックしてダウンロード100%クリーン＆セーフ
ステップ1：MiniTool Partition Wizardを起動してメインインターフェースに入ります。
ステップ2：ディスクマップからUSBドライブを強調表示して、左側のアクション パネルから「ディスク抹消」をクリックします。
ステップ3：ポップアップ ウィンドウで、消去方法を選択するように求められます。5つの消去レベルから適切なオプションを選択して「OK」をクリックします。
ステップ4：「適用」をクリックすると、USBドライブ内のすべてのデータとファイルシステムの構造が削除され、新しいファイルシステムを構築する準備が整います。
ステップ5：USB上の未割り当て領域を選択し、「パーティションの作成」をクリックします。
ステップ6：ポップアップウインドウで必要なファイル システムを選択して、他のパラメータを設定し、「OK」をクリックします。
ステップ7：「適用」をクリックして変更を実行します。
方法4：ローカル ハード ディスクを使用してFAT32パーティションを作成する（USBドライブは不要）
多くのユーザーは更新にUSBドライブを使うことに慣れていますが、手元にUSBドライブがない場合やUSBドライブとの互換性に問題がある場合は、ローカルのハードドライブから直接BIOSを更新することができます。あるユーザーは自身の成功談を次のように語りました。
別の方法として、ディスクの管理を使用して既存のディスクを100MBほど縮小し、既存のドライブの最後に小さなスペースを作成し、このパーティションをFAT32でフォーマットしてファイルをコピーするという方法があります。これは、手元にUSBスティックがなかったために行ったことです。
この方法では、USBドライブは必要なく、ローカル ハード ドライブ上で直接操作できるため、USBドライブの互換性の問題を回避でき、より便利で迅速です。
具体的な手順は以下のとおりです。
MiniTool Partition Wizard Freeクリックしてダウンロード100%クリーン＆セーフ
ステップ1：MiniTool Partition Wizardを起動してメインインターフェースに入ります。
ステップ2：ディスクマップから縮小するパーティションを強調表示して、左側のアクションパネルから「パーティション移動/サイズ変更」をクリックします。
ステップ3：赤枠内の矢印アイコンまたはスライダー全体をドラッグしてパーティションのサイズと位置を調整し、「OK」→「適用」をクリックして操作を実行します。
ステップ4：上記の手順に従って生成された未割り当て領域を右クリックし、「新規作成」を選択して、FAT32パーティションを作成します。
ステップ5：BIOSファイルをパーティションにコピーし、そこからBIOSを更新します。次に、「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーが解決されたかどうかを確認します。
方法5：ASUS BIOSを段階的に更新する
ASUS BIOSの更新は、場合によっては「段階的に」行う必要があります。たとえば、現在のBIOSバージョンが2018であり、2020バージョンに更新したい場合、正しい方法は、まず2019バージョンに更新し、次に2020バージョンに更新することです。BIOS更新には通常、基盤となるハードウェアのドライバー、マイクロコード、機能の改善が含まれます。 BIOSの異なるバージョン間では互換性の問題がある可能性があります。中間バージョンを直接スキップして更新すると、「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーが発生したり、BIOSが損傷してシステムが起動できなくなる可能性があります。
方法6：高速スタートアップを無効にする
Windowsシステムの「高速ブート」機能は、コンピュータの起動速度を高速化できますが、BIOS更新プロセスに干渉して、「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーが発生する可能性もあります。したがって、BIOSを更新する前に、「高速ブート」機能を一時的に無効にすることをお勧めします。
次の手順に従って、Windows 10/11で高速スタートアップ機能を無効にすることができます。
ステップ1：Windowsの検索ボックスに「コントロール パネル」と入力し、Enterキーを押します。
ステップ2：「表示方法」を「大きいアイコン」または「小さいアイコン」に設定し、「電源オプション」をクリックします。
ステップ3：「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
ステップ4：「現在利用可能ではない設定を変更します」リンクをクリックします。
ステップ5：「高速スタートアップを有効にする（推奨）」のチェックを外して「変更の保存」ボタンをクリックします。
方法7：プロの解凍ソフトウェアを使用する
BIOS更新ファイルは通常、圧縮ファイルとしてダウンロードされます。一部のユーザーから、Windows標準の解凍ツールを使用してBIOSファイルを抽出した後、「選択したファイルがUEFI BIOSではありません」エラーが表示されるという報告があります。これは、Windows解凍ツールが特定の種類の圧縮ファイルを処理する際に互換性の問題があり、BIOSファイルの抽出が不完全または破損しているためである可能性があります。
これを回避するには、7-ZipやWinRARなどの専門的な解凍ソフトウェアを使用することをお勧めします。
方法8：BIOSファイルの元の名前を保持する
BIOS更新ファイルには通常、P5Q-E.CAPやX99-DELUXE-II.CAPなどの特定の命名規則があります。これらの名前には、マザーボード モデルやBIOSバージョンなどの重要な情報が含まれており、BIOSファイルの識別と検証に使用されます。
ファイル名を短くしたり、ファイル拡張子を変更したりするなど、BIOSファイルの名前を手動で変更した場合、BIOS更新プログラムがファイルを認識できず、「選択されたファイルはUEFI BIOSではありません」エラーが表示されることがあります。
したがって、BIOSファイルの元の名前をそのままにして、変更しないことをお勧めします。
結語
この記事では、ASUSで「選択されたファイルはUEFI BIOSではありません」エラーが発生した場合の対処法を紹介しています。このエラーに遭遇した人々のご参考になれば幸いです。
また、MiniTool Partition Wizardの使用中に何かご不明な点やご意見がございましたら、お気軽に[email protected]までご連絡ください。
作者について
ポジション: コラムニスト
Yukiya、1991年生まれ、日本文化に魅了されて大学から日本語の勉強を始めました。卒業後は日本語を活かした仕事に従事し、その中でIT関連の業務にも携わってきました。2020年からはMiniTool Software Limitedに参加し、日本のお客様に向けてパーティション管理、ディスククローン、データ復元などのIT知識を提供しています。 日本のユーザーからよく寄せられる質問を集め、適切な解決方法を記事として詳細に解説。これらの記事は多くの方に読まれ、様々な問題を解決する手助けとなっています。Yukiyaの今後の活躍にもご期待ください。