「指定されたドメインがないか、またはアクセスできません」というエラーは、主にワークステーションのDNS設定が無効であることが原因です。Active Directoryを実行するには、ドメインDNS（ルーターのアドレスではない）が適切に機能していなければなりません。また、IPv6が機能していない場合にも、同じエラーが発生します。
「指定されたドメインがないか、またはアクセスできません」を解決する方法を知りたい方は、このまま読み進めて下さい。
Windows 11/10でIPv6が設定されている場合は、以下の解決策を試す前にそのプロトコルを無効にし、次にTCP/IPを解放してDNSをフラッシュすることで、DNSの問題を解決できるかもしれません。
方法1: DNSサーバーアドレスの変更
「指定されたドメインが存在しないか、または接続できないというエラー」を解決するためには、ドメインに参加している各クライアントワークステーションで、優先DNS IPをプライマリドメインコントローラーのIPアドレスに設定します。それには次のガイドを実行して下さい。
ステップ1: Win + Rで「ファイル名を指定して実行」ダイアログボックスを開き、「ncpa.cpl」と入力してEnterを押すと、コントロールパネルの「ネットワーク接続」が開きます。
ステップ2: 「ローカルエリア接続」を右クリックして「プロパティ」をクリックします。
ステップ3: 「Intel Protocol TCP/IPv4」をダブルクリックします。
ステップ4: コンピューターの正確なIPを確認し、プライマリドメインコントローラーのIPアドレスと一致するように優先DNSサーバーを変更します。
ステップ5: 「OK」をクリックして、すべてのウィンドウを閉じます。
方法2: クライアントでWINSサーバーのIPアドレスを指定する
Active DirectoryのドメインコントローラーがWINSサーバーとしても機能している場合、ドメインに参加させたいクライアントコンピューターのWINS IPアドレスを、WINSサーバー（プライマリドメインコントローラーのIPアドレス）に設定できます。その手順は以下の通りです。
ステップ1: コントロールパネルで「ネットワーク接続」を開き、「ローカルエリア接続」を右クリックして「プロパティ」をクリックします。
ステップ2: 「Intel Protocol TCP/IPv4」をダブルクリックします。次に、「詳細設定」→「WINS」→「追加」と進みます。
ステップ3: WINSサーバーの欄にIPアドレスを入力し、「追加」と「OK」をクリックして変更を適用します。
その後は、「指定されたドメインが存在しないか、または接続できないというエラー」という問題が再発することなく、ワークステーションをドメインに参加させることができるようになります。
方法3: 特定のレジストリキーを変更する
ドメインコントローラー上のSysVolReadyレジストリエントリの値を変更することで、問題を解決できる場合があります。レジストリを操作するため、予防措置としてレジストリをバックアップするか、システムの復元ポイントを作成しておくことをおすすめします。その後、次の手順を実行して下さい。
ステップ1: Win + Rで「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力してEnterを押します。
ステップ2: 次のパスに移動します:
HKEY_LOCAL_MACHINESystemCurrentControlSetServicesNetlogonParameters
ステップ3: 右パネルで「SysVolReaady」を右クリックし、「修正」を選択します。
ステップ4: 「値のデータ」を「1」に変更し、「OK」をクリックして変更を保存します。
その後、コンピューターを再起動して、問題が解決したかどうかを確認します。
おまけ: ドメインが利用できない問題の解決策
Active Directoryドメインサービス（AD DS）環境を通じてリモート作業しているときに、スマートカードでログオンしようとすると、「システムにログオンできません。指定されたドメインは利用できません。後でもう一度やり直してください」というメッセージが表示されることがあります。
このエラーは、AD DS環境から切断し、再度ログインした際に発生することが多いです。このエラーメッセージが表示されたらどうすれば良いでしょうか？対処法は2つあります。
方法1: 資格情報を確認する
資格情報の認証システムに問題がある可能性が考えられます。証明書マネージャーを使用して、クライアント証明書に保存された資格情報にアクセスします。そこで、「詳細」タブに切り替えて、ユーザープリンシパル名に自分のユーザーネームが含まれていることを確認します。
方法2: MicrosoftのHotfixを使用する
パッチを使ってドメイン固有の問題を解決できる場合があります。この問題に対しても、Microsoftが特別に提供している修正プログラムをダウンロード・適用することで解決を図ることが可能です。