PCの省エネ設定「ErP Ready」とは？有効/無効にするべき？

BIOSのErP Readyとは？

BIOS設定画面では、「ErP Ready」や場合によっては「ErP Mode」、「ErP Support」など、同じ意味を持つ機能を見つけることができます。ErPは、Energy-Related Products（エネルギー関連製品）の略です。これは、コンピュータ システムのエネルギー消費を調整および最適化する電源管理機能です。

BIOS ErP Ready機能は、エネルギー消費を削減し、エネルギー効率を高めることを目的として、非アクティブ期間またはシステムのシャットダウン時に電力使用量を最小限に抑えるように設計されています。

ErP Readyを有効にすると、コンピュータは使用されていないときに特定の低電力状態になります。以下の機能や特徴があります。

• 低電力状態：ErP Readyは、低電力状態 (スリープ モードと休止状態) をサポートします。低電力状態では、必須コンポーネントのみがアクティブになり、コンピュータの消費電力が大幅に削減されます。
• ウェイクオン機能：Wake-On-LAN (WoL) と Wake-On-USBが含まれています。これらにより、ネットワーク パケットやUSBデバイス接続などの特定の信号を受信したときに、コンピュータを低電力状態からウェイクアップできます。
• 電源管理設定：ErP Readyを使用すると、ユーザーはシステムのエネルギー使用方法をカスタマイズできます。ユーザーは、CPUパフォーマンスと画面の明るさを調整し、システムのスリープまたはシャットダウンの時間間隔を設定できます。
• エネルギー効率の高いハードウェア構成：ErP Readyは、特定のハードウェア コンポーネントを制御して、その電力消費を最適化できます。たとえば、ファン速度とハード ドライブのスピンダウン時間を制御したり、使用されていない USB ポートに供給される電力を制限したりできます。

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S4 vs S5

一部のErP Ready対応製品では、S5（シャットダウン）またはS4+S5（休止状態とシャットダウン）の状態を有効にすることができます。この2つの状態にはどんな違いがありますか？以下に詳しく説明します。

Microsoftによると、S4は休止状態で、最も電力の低いスリープ状態であり、ウェイクアップ待ち時間が最も長くなります。電力消費を最小限に抑えるために、ハードウェアは、電源ボタンや同様のデバイスへのトリクル電流を除くすべてのデバイスの電源をオフにします。

オペレーティング システムのコンテキストは、システムがS4状態に入る前にディスクに書き込む休止状態ファイル (メモリのイメージ) に保持されます。再起動時に、ローダーはこのファイルを読み取り、システムの以前の休止状態前の場所にジャンプします。

ただし、休止状態ファイルをロードできない場合は、再起動が必要です。さらに、物理的な操作によってのみ、システムを動作状態に戻すことができます。

このような操作には、ONスイッチを押すことや、ユーザーが有効にしたWake-On機能（モデムの着信音やLAN上でのアクティビティなど）が含まれる場合があります。また、ハードウェアが対応していれば、マシンはリジュームタイマーから目覚めることもできます。

一方、S5はシャットダウンまたはオフの状態です。スリープ状態 (S1 ～ S4) のシステムと同様に、S5のシステムは計算タスクを実行しておらず、オフになっているように見えます。ただし、S1 ～ S4とは異なり、S5のシステムはメモリ状態を保持しません。

S4状態の場合、では、コンピュータは休止ファイルに保存された内容から素早く再開できます。一方、S5状態から起動するには、電源ボタンを押すなど、システムを起動するための操作が必要です。通常、システムはS5状態から物理的な操作によってのみ起動しますが、BIOSの設定によっては、タイマー機能を利用して自動的に起動することも可能です。

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BIOS ErP Readyを有効/無効すべきか？

ErP Readyを有効にすると、消費電力を削減し、エネルギー効率を高めることができます。その結果、長期的には電気代を節約できます。さらに、消費電力が減ると発熱も少なくなるため、ハードウェア コンポーネントの寿命が延びる可能性があります。そのため、ErP Readyを有効にしたいと考える人もいるでしょう。

一方、Wake-on-LANなどの特定のPC機能が制限または無効になる可能性があり、一部のデバイスや周辺機器の機能も制限される可能性があるため、ErPモードを無効にしたいと考える人もいます。

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結語

この記事では、BIOSのErP Ready機能とその特徴、S4とS5の違いについて解説します。ErP Readyを有効にするべきか悩んでいる方の参考になれば幸いです。