SATAハードディスクよりも低速でパフォーマンスが低いIDEハードディスクを使用している人はまだいます。そこで、今回は、オペレーティングシステムを再インストールせずに、IDEをSATA HDD / SSDにアップグレードする方法をご説明します。

IDEをSATAにアップグレードする理由

IDEとSATAは、ストレージデバイスをコンピューターのシステムバスに接続するためのインターフェイスです。IDE接続のハードドライブをSATA接続の HDD / SSDにアップグレードする必要があるかどうか疑問に思っている場合は、次のIDEとSATAハードドライブの相違点がご参考になるかもしれません。

IDEは1986年に開発されたインターフェース技術です。一般的に、IDEハードドライブには次のデメリットがあります。

  • 低いデータ転送速度(最大133 MB / s)
  • ホットプラグ不能
  • Windows 10/8などのWindowsシステムをサポートしていません。
  • インストール中にジャンパー設定が必要です。正しく設定されていないと、IDEハードドライブがコンピュータに認識されません。

2003年に発表されたSATAハードドライブは、IDEハードドライブと比較して、次のメリットがあります。

  • 高いデータ転送速度(最大6 GB / s)
  • ホットプラグ可能
  • 大容量
  • 省電力
  • コンピュータに直接接続可能

結論として、IDEをSATAハードドライブにアップグレードすることにより、3つの利点を得ることができます。

  • より高速なデータ転送速度と高いパフォーマンス
  • オペレーティングシステムとの良い互換性
  • より簡単な接続

高度な操作を行る必要がある場合や、ハードドライブにより多くのデータを保存する場合や、またはIDEハードドライブでコンピューターの動作が非常に遅い場合は、IDEをSATAハードドライブにアップグレードすることをオススメしております。

IDEをSATAにアップグレードする方法

長い間使用してきたハードドライブには有用なデータが多くあるため、単に新しいドライブと交換することはできません。ハードドライブをアップグレードしてすべてのデータを保持したい場合は、サードパーティ製のソフトウェアが役に立ちます。ここでは、MiniTool Partition Wizardがおすすめです。

このソフトを使用すると、IDEハードドライブのデータを丸ごとSATA HDD / SSDに複製できます。また、オペレーティングシステムを再インストールしなくても、クローンされたSATAハードドライブからコンピュータを起動できます。詳しくは、次の部分でご説明します。

提示: IDEをSATAハードディスクにクローンする前に、マザーボードがSATAインターフェイスをサポートしているかどうかを確認してください。 SATAをサポートしている場合は、SATAケーブルと電源ケーブルで、SATAハードドライブをコンピューターに接続できます。 SATAをサポートしていない場合は、SATAディスクをPCに接続するためのSATA – IDEアダプターを購入する必要があります。

ステップ1:新しいSATAハードドライブを初期化します。

SATA HDD / SDDが新しい場合は、まず、初期化する必要があります。使用されているSATA HDD / SDDなら、初期化する必要がありません。

ハードドライブを初期化する方法:

手順1:SATAケーブルと電源ケーブル、またはSATA – IDEアダプターでSATAハードドライブをコンピューターに接続します。

手順2:Win + Rを押して、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを呼び出します。次に、ボックスにdiskmgmt.mscと入力し、[OK]をクリックして「ディスクの管理」を開きます。

手順3:「ディスクの管理」でSATAハードドライブを右クリックして、ディスクの初期化を選択します。

IDE をSATA  HDD/SSDにアップグレードする方法-2

手順4:ポップアップウィンドウで、必要に応じてハードドライブをMBR(マスターブートレコード)またはGPT(GUIDパーティションテーブル)として初期化することを選択します。次に[OK]をクリックし、画面の指示に従ってプロセスを完了します。

提示: 2 TBを超えるハードドライブの場合は、GPTとして初期化することをオススメしております。 SATAハードドライブが2TB以内であれば、MBRとGPTのどちらも問題ありません。詳しくは、こちらへ

ステップ2:BIOS設定画面でSATAハードディスクをIDEモードに設定します。

起動の問題なしにIDEをSATAハードドライブに複製する場合は、複製する前にいくつかのBIOS設定を変更する必要があります。

手順1:SATAハードドライブをコンピューターに接続します。

手順2:コンピューターを再起動して、製造元のロゴが表示されたらF12キーまたはDeleteキーを押して、BIOS設定画面に入ります。

注:メーカーによって、BIOS画面を呼び出すキーは異なる場合があり、ネットで調べてください。

関連記事パソコンメーカー別「PC起動時」に「BIOSを起動させるキー」の一覧メモ

手順3:[Main]メニューに移動し、[Configure SATA as]の横にあるIDEモードを選択します。

注: SATAモードの正確なメニューは、コンピューターによって異なる場合があります。 AdvancedまたはIntegrated Peripheralsメニューにある場合もあります。あるいは、「SATA Configuration」や「SATA Mode」などを探して、モードをAHCI / RAIDからIDEに変更します。

IDE をSATA  HDD/SSDにアップグレードする方法-3

手順4:変更を保存してBIOSを終了します。

これで、コンピューターを再度起動し、次の手順に従ってクローン作成プロセスを開始しましょう!

ステップ3:IDEディスクのデータをSATAハードドライブにコピーします。

新しいSATAハードドライブを初期化して、BIOS設定を変更したら、MiniTool Partition Wizardをダウンロードして、IDEからSATAハードドライブへのクローン作成を開始できます。

警告: 行先ディスク上のデータは、次のプロセスですべて削除されます。新しい SATAハードドライブなら、何も心配することはありません。 SATAハードドライブに重要なデータがある場合は、前もってバックアップしてください。

手順1:次のボタンをクリックして、MiniTool Partition Wizardをダウンロードしてインストールします。

提示: クローンを作成するIDEハードドライブが非システムディスクの場合、MiniTool Partition Wizard 無料版が十分です。

MiniTool Partition Wizard Freeクリックしてダウンロード100%クリーン&セーフ

手順2:ソフトウェアのアクションパネルから[ディスクコピー]機能をクリックします。次に、ようこそウィンドウが飛び出します。続行するには、[次へ]をクリックするだけです。

IDE をSATA  HDD/SSDにアップグレードする方法-4

手順3:次のウィンドウで、コピーするIDEハードドライブを選択して、[次へ]をクリックします。

手順4:行先ディスクのSATAハードドライブを選択します。次に「次へ」をクリックします。 ポップアップウィンドウで、[はい]を選択して操作を確認します。

IDE をSATA  HDD/SSDにアップグレードする方法-5

手順5:変更項目を確認してから、[次へ]をクリックします。

  • 「パーティションをディスク全体に合わせる(SATAディスクのパーティションサイズは、ストレージに応じてディスク全体を満たすように自動的に調整されます)」および「パーティションをサイズを変更せずにコピーする(パーティションサイズはIDEハードドライブと同じになります)」の1つを選択します。通常は前者がおすすめです。
  • SSDのパフォーマンスを向上させるには、「パーティションを1 MBに揃える」オプションがおすすめです。 SATAハードドライブがSSDの場合、このオプションにチェックをいれてください。
  • IDEディスクをGPTタイプのSATAハードドライブにコピーする場合は、[行先ディスクにGUIDパーティションテーブルを使用する]を有効にしてください。
  • 手動でパーティションサイズを変更することもできます。

IDE をSATA  HDD/SSDにアップグレードする方法-6

手順6:クローンしたディスクから起動する時の注意事項を読んだら、[完了]をクリックします。

手順7:アクションパネルで保留中の操作を確認し、IDEをSATAハードドライブにコピーしていることを確認します。 次に、「適用」をクリックして、保留中の操作を実行します。

提示: IDEディスクのクローン作成中に、コンピューターを再起動するように求められます。

IDE をSATA  HDD/SSDにアップグレードする方法-7

これで、IDEのすべてのデータがSATAハードドライブに複製されました。最後に、

ステップ4:SATAハードドライブから起動するように、BIOS設定画面で起動順序を変更します。

SATAハードドライブをシステムディスクとして使用し、このドライブからコンピューターを起動させる場合は、BIOS設定画面で起動設定を変更する必要があります。

手順1:ステップ2の方法でBIOS画面を呼び出します。

手順2:ブートメニューに移動します。次に、SATAハードドライブを、一番目に移動します。

手順3:BIOS設定を保存して閉じます。

その後、コンピュータを起動すると、WindowsがSATAハードドライブから起動します。元のIDEディスクが、すべてのデータを削除してストレージデバイスとして使割れるか、ディスクを抹消して販売または破棄することができます。

IDE をSATA  HDD/SSDにアップグレードする方法(OS再インストール不要)Twitterでシェア

補充:IDEからSATAハードドライブにOSを移行する方法

古いIDEハードドライブには不要なデータだらけなら、ディスクを丸ごと作成するのは時間の無駄とSATAストレージスペースの無駄です。この場合、ステップ3でシステムパーティションのみをIDEからSATAハードドライブに移行するほうがいいと思います。

ここでもMiniTool Partition Wizardでご説明します。

手順1:MiniTool Partition Wizardを起動します。インターフェイスに移動したら、アクションパネルから[OSをSSD / HDDに移行]をクリックします。

手順2:オペレーティングシステムのみを移行するにはオプションBを選択して、[次へ]をクリックします。

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手順3:SATAハードドライブを行先ディスクとして選択し、ウィザードに従って操作を完了します。

手順4:インターフェースに戻ったら、[適用]をクリックして保留中の操作をすべて実行します。

操作が適用されたら、ステップ 4に従って、SATAハードドライブから起動するように設定することを忘れずに。

よくある質問

IDEハードドライブが時代遅れですか?
SATAが導入されて以来、値高いIDE接続のディスクの代わりになります。今では、パフォーマンスからして、ほとんどの人は、高性能のSATAハードドライブが好まれます。まだIDEハードドライブを使用している場合は、SATAハードドライブにアップグレードすることをオススメしております。
IDEとSATAの違いは何ですか?
IDEはSATAよりもはるかに早く開発されます。一般的に言えば、技術からして、SATAにはIDEのない多くのメリットがあります。詳しくは、こちらへ
IDEディスクがSATAに変換できますか?
はい、できます。 SATA接続のマザーボードが搭載されているコンピューターに接続している場合は、IDE-SATAアダプターを購入して、IDEをSATAに変換できます。
元の古いIDEハードドライブの処分・廃棄方法は?

古いIDEハードドライブの処分・廃棄方法:

  • 新しいストレージデバイスまたはバックアップデバイスとして使います。
  • ディスクを抹消して、売却または廃棄します。
  • 壊します。

結語

この記事についてご質問がある場合、またはMiniToolソフトウェアについてご不明な点がありましたら、お気軽に[email protected]までご連絡ください。ほかの提案も歓迎です。

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